投稿日: 2025-09-22

9月も中旬を過ぎ、涼しい風が少しずつ感じられるようになった佐賀の夕べ、私は久しぶりに同僚の薦めで参加した「秋の陶器まつり」での出来事を思い出していた。焼き物が好きな俺にとって、これは毎年楽しみなイベントなのだけれど、今年は少し様子が違った。

その日、会場に着くと、色とりどりの陶器が並ぶ中にひと際目を引くブースがあった。そこには手作りのカップが並んでおり、どれも少しずつ形が違っていた。店番をしていたのは、千恵さん(仮名)という40代半ばの女性だった。彼女は普段から陶芸活動をしているらしく、「見るだけじゃなく、手で触れてみるともっとおもしろいですよ」と優しく微笑んだ。

彼女と陶器について話しているうちに、互いの趣味や仕事の話にまで話題は広がった。千恵さんは地元の小学校で音楽の教師をしているそうで、柔らかな物腰と意志の強さが同居するような不思議な雰囲気を持っていた。

夕方になるにつれて、会場に訪れる人も少なくなり、俺たちは気がつけばブースのテーブルを挟んで並んで座っていた。「ところで、好きな焼き物は?」と彼女が話を振る。「備前焼かな、やっぱり。シンプルな形の中にぐっとくる何かがある気がしてね」と俺が答えると、彼女は「ああ、私も好き。そういう風に考える人って素敵」と少し笑った。

その日の夕暮れ、一緒に会場を後にし、小さな焼き物店の前で別れた。「また来年も来るつもり?」と尋ねた彼女に「もちろん、じゃあまた会えるかな」と俺が言うと、彼女は静かに微笑んで頷いた。

あの日は大きな出来事があったわけではない。でも、今思えば、あの涼しい風と彼女の微笑みに包まれた静かな時間が、俺たちの距離を縮めるきっかけになったのだと思う。

その後、何度か会ううちに、俺は千恵さんに一緒にコーヒーを飲みに行こうと誘うようになった。彼女が選んだカフェ「空窓堂(仮名)」は、隠れ家的な場所で、薄暗さと静けさが心地よかった。カウンター越しに彼女と一緒に座っていると、言葉以上の何かが伝わる気がした。その一瞬一瞬が、俺にとっては特別だった。

こういう大人になってからの恋愛も、悪くないと今は感じている。人生の中で、新しい出会いがどんどん少なくなるかと思っていたけれど、こうした一瞬一瞬が新鮮に思えるなんて。そして、千恵さんとの出会いがきっかけで、俺の人生にまた一つ楽しみが増えたように思う。こういう恋愛もアリかも。

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